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Q-tron Audio PA12B 2x25W
プッシュプル真空管OTLパワーアンプ

商品コード:

Q-tron Audio PA12B 2x25W プッシュプル真空管OTLパワーアンプ

通常価格 ¥1,650,000 円
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クリスタルクリアのサウンドが静寂の中に立ち上がる

北欧クラフトマンシップが生んだ、透明感と制動力を兼ね備えたOTLパワーアンプ

Description
Q-tron PA-12は、OTL(Output Transformer Less)方式を採用し、真空管アンプの温かみと、圧倒的な透明感・スピード感を融合させたハイエンドパワーアンプです。出力トランスを排したことで、トランス固有の歪みや帯域制限を回避し、静寂の中から立ち上がる音像、しなやかな中高域、濁りのない力強い低域を実現します。音場の広がりと定位の鮮明さは、従来の真空管アンプの枠を超えた表現力を発揮します。

精緻なFutterman系設計が生む高い直線性と低インピーダンス駆動

PA-12の出力段には、Q-tronが現代の部品と解析技術を用いて最適化したFutterman系回路が採用されています。Futterman方式は、出力トランスを用いずにスピーカーを直接駆動するために生まれたOTL特有の構成で、プッシュプル動作により広帯域で優れた直線性を確保します。
Q-tronはこの伝統的な方式を発展させ、独自のバランス調整と安定化設計を組み合わせることで、スピーカーの複雑な負荷に対しても揺るぎない制動力と高い透明感を両立。これにより、音楽の微細なニュアンスまで正確に再現します。
各チャンネルに2本の6C33C真空管を搭載し、最大25Wの出力を確保。10W出力時でも歪み率0.1%未満、1Wでは0.01%という極めて低い歪み特性を実現しています。

100dBA以下のノイズフロア──静寂を支えるアクティブノイズリダクション

PA-12の静寂性を支えているのがアクティブノイズリダクション技術です。
ノイズフロアは100dBA以下。ハムノイズや電源由来ノイズが徹底的に抑制され、微小信号の立ち上がりを美しく描きます。

北欧デザインの精度──10mmアルミシャシーとPtP配線の融合

主要基板は高品質PCB上に構築されていますが、音質に直結する部分は熟練技術者によるポイント・トゥ・ポイント配線で丁寧に仕上げられています。
5kV耐圧のセラミックハンダサポート、10mm厚アルミシャシーなど、機械的振動と不要ノイズを抑制するための設計が随所に施されています。すべての部品および製造はスウェーデン国内で行われ、高い信頼性と長期耐久性を誇ります。

理想的な自動調整──高度なオートバイアスシステム

マイクロプロセッサが常に最適なバイアスとオフセットを自動調整し、従来のオートバイアスで発生しがちなクロスオーバー歪みを回避します。
真空管交換時も自動で最適化が行われ、常に最高の状態で音楽を楽しめる、メンテナンス性に優れた設計です。

静寂・力強さ・自然さを兼ね備えた、ハイエンドOTLアンプの新基準

真空管アンプのしなやかさと温度感、OTL方式の透明感とダイレクト感、そして北欧エンジニアリングの静寂性と強固な制動力。
三要素を高い次元で融合させたPA-12は、クラシックからジャズ、ボーカルまでジャンルを問わず、音楽の表情を自然体で描き出します。
これは、真空管アンプの美しさと現代的な精度を両立させた、新しい基準となるOTLアンプです。

Spec
真空管  6C33C x4, 6H2n-EB x5, 6H6Pi x2
出力 25W(8Ω時、歪率1%未満), 20W(4Ω時、歪率1%未満)
歪率1kHz 1W時 < 0.01%, 10W時< 0.1%
周波数特性 5 ~ 100kHz / - 1dB
パワーバンド幅 10 ~ 100kHz/ - 1dB
立ち上がり時間 0.5μs(マイクロ秒)
ハムとノイズ < -100dBA
出力インピーダンス <0.5Ωまたは1.5Ω
入力感度 <2.5V(フル出力時)
入力端子 RCAフォノ + XLR
寸法 430 x 240 x 400 mm, (W x H x D)
重量 21kg

Review

余裕のある駆動力とスケール感

  • 25Wという十分な出力を得たことで、PA3Bらしい透明で繊細な持ち味をそのままに、より幅広いスピーカーを余裕を持ってドライブできるようになりました。低能率のモデルでもしっかりとコントロールでき、音楽がゆったりと、しかし力強く展開していきます。スケール感とダイナミクスが大きく伸び、オーケストラのような大規模な楽曲でも破綻する気配がありません。

大規模な音場再現性

  • OTL設計特有の優れた位相特性が生きていて、音場の広がり方が見事です。
    出力の余裕が加わったことで、音場がより深く、より高く、立体的に描かれるようになり、広めのリスニングルームではその恩恵を強く感じます。音の広がりと空間の見通しの良さは、従来のPA3Bから一段上のレベルに感じられます。

静寂性と高解像度の両立

  • 雑味がなく、静寂の中から音がスッと立ち上がるあのOTLらしさは健在。ノイズフロアが低く、解像度が非常に高いので、録音の奥に潜む細かなニュアンスまでしっかり浮き上がります。静けさと高解像度が同時に成立しているバランスの良さが印象的で、聴くほどに音の深さを感じさせてくれます。

音楽性の維持

  • 出力が増えても、音の透明感やダイレクトさはそのまま。むしろ余裕が加わったことで、中域の豊かな響きがより自然に伸び、PA3Bらしい音楽性がしっかりと息づいています。真空管アンプならではの豊かな質感と、OTLならではのスピードと透明感が美しく共存している点が特に魅力だと感じました。

音質の純粋性と透明度 — OTLならではの優位性

  • OTLアンプの中でも、ここまで“純粋な音”を感じさせてくれるものは多くありません。
    トランスレス設計に加えて、独自の歪み・ノイズ除去回路が効いていて、音が濁る要素が徹底的に排除されています。透明度はまさに極限レベルで、クラスAの高級ソリッドステートに匹敵…いや、それ以上に感じる瞬間もあります。特にノイズフロアの低さは驚異的で、微小信号の再現性が抜群。深夜の静かな時間に聴くと、楽器の息遣いやホールの空気の揺らぎまで見えてくるようで、「これぞリファレンス」と思わず唸ってしまうほどの静寂性があります。OTLならではの優れた位相特性もそのまま体感でき、音像のフォーカスは極めてシャープ。音場が深く立体的に広がり、ステレオイメージの精密さには圧倒されます。

圧倒的なスピードとディテール再現性

  • 信号経路にDCブロッキングコンデンサを一切使わないことで、応答速度がとんでもなく速い。ライズタイム0.5μsという数字が示す通り、瞬時の変化に対する追従性が桁違いで、音の“切れ”や“立ち上がり”の鋭さはおそらく他の方式のアンプでは真似できません。高域は生命感にあふれていて、ギターや三味線の弦をはじいた瞬間の空気の張り付きまで感じられます。
    一方で低域は量感を盛るのではなく、ピッチが正確で、制動が効いた非常に締まりの良いタイプ。ボヤけがなく、音楽全体のリズム感がきれいに整います。ディテール再現も圧巻で、録音の細部まで余すことなく引き出すので、聴き慣れた音源でも新しい発見が続きます。

音楽性とスピーカー適性

  • ここまで精密なのに、スタジオモニター的な“冷たさ”がないのがこのアンプの面白いところ。音楽が自然に流れ、つい聴き込んでしまう心地よさがあり、音楽性と分析力のバランスが非常に高い次元で成立しています。特に高能率スピーカーとの相性は抜群で、アルテック バレンシア(100dB)と組み合わせた時の“幸福感”は筆舌に尽くしがたいレベル。
    豊かな倍音と透明度が互いを引き立て合い、まさに至福のリスニング体験になります。
    25W/chの出力は十分で、能率90dB以上のスピーカーなら余裕を持って駆動できますが、TADの82dB級のような低能率モデルだとさすがに厳しい場面もあり、真価を発揮しきれない印象です。