KR AUDIO 300B(WE Clone)直熱型3極出力管
300Bの核心である“中域の実在感”を、現代設計でより見通しよく、より力強く
300Bに期待するのは、甘さの演出ではなく、ボーカルの存在感、弦の艶、ピアノの芯、ホールトーンの消え際が自然に揃うことです。KR AUDIO KR300Bは、その300Bらしさを崩さずに、音像の輪郭をにじませず、情報の見通しを上げていく方向でまとめられています。長時間聴いても疲れにくく、それでいて音楽の熱量が薄くならないタイプを探している方に合います。
構造の核はリボンフィラメントにあります。さらに“32 cathodes”と呼ばれる独自の特許設計を投入し、高い真空度(10^-8 Torr)と低いグリッド電流(最大2.0µA)を掲げています。鳴らし込みの先でも状態が安定しやすい思想が最初から入っており、300Bを「当たり外れの大きい消耗品」にしない方向で設計されています。

数値面でも、300Bを現実的に使い切る骨格が見えます。フィラメントは5V(±5%)/ 1.2A、増幅率は3.9です。最大定格はプレート電圧550V、プレート電流120mA、プレート損失50W。A1級の代表条件として、プレート電圧450V・プレート電流100mA・グリッド電圧-90V、相互コンダクタンス6.2mA/V、プレート抵抗630Ωが示されています。300B対応アンプの枠内で組みやすい一方、ヒーター容量(1.2Aの余裕)とバイアス条件の確認は必須です。ここが合っていると、音のまとまりと寿命の両方が安定します。
| フィラメント電圧 | 5V(±5%) / 1.2A |
|---|---|
| 基本特性(増幅率) |
3.9 |
| 代表動作点(A1級)Va / Ia / Vg | 450V / 100mA / -90V |
| 代表動作点(A1級) | 6.2mA/V / 630Ω |
| 最大電流 | 120mA |
| 最大プレート電圧 | 550V |
| 最大プレート損失 | 50W |
透明感を核にしたまとまりの良さが語られています。鳴らし込みで角が取れ、中域の空気感が増していくニュアンスが強く、低域は量で誇張する方向ではない一方で、必要なパンチと密度は確保され、土台が緩まない印象としてまとめられています。高域は刺激感を煽らず、素材感を保ったまま自然に収束する、という評価が見られます。
作り込みの面でも非常に高い評価があり、外観やベース周りを含む物理的な完成度に言及されています。抜き差しや日常運用の安心感が得やすい、という読み方ができます。









