ディープなアナログディスクの世界を愉しみたい!
テクノロジー・オブ・ザ・イヤー2019 (アナログ部門)」受賞
6 種類の EQ カーブでヴィンテージ・ディスクの醍醐味を再生。ノイズレスを実現するバッテリー駆動
CAP シリーズは、狭い空間にジャストフィットのサイズで高品質の音楽ライフをプロデュースするために誕生しました。 CAP−1004 は、特にヴィンテージのアナログディスクをより正しく再生できるように開発されたマルチカーブフォノイコライザーアンプです。
6 種類のイコライザーカーブを搭載
- ヴィンテージレコード対応: 1960 年以前のレコードには、現在の標準である RIAA カーブだけでなく、様々なイコライザーカーブが混在していました。
- カーブ選択: CAP−1004 は、現在標準の RIAA に加え、古いイコライザーカーブである以下の 5 種類、合計 6 種類のカーブを搭載しています。

RIAA / NAB / COLUMBIA / FFRR / AES / OLD\ RCA
- 本来のサウンド再生: イコライザーカーブの違いによって異なっていた古いアナログディスクの本来のサウンドを手軽に再生し、その醍醐味を楽しむことができます。

カートリッジに合わせた高精度調整
- MM/MC 対応とゲイン切替: MM,MC カートリッジの切り替えに加え、イコライザーのゲインを 4 段階に切り替え可能です。出力電圧が小さい MC カートリッジには 0dB を、 10mV を超える大出力カートリッジには −30dB を使用します。

- 高精度設計: イコライザーカーブを切り替える際、 1KHz のゲイン変動が**±0.3dB以内**になるように設計されており、カーブ変更による音の変化を正確に確かめるのに便利です。
- ミュート機能: ミュート機能を使用することで、各セレクターの切り替え、カートリッジの交換や針先の掃除などの際にノイズの発生を抑えることができます。
バッテリー電源採用でノイズをシャットアウト
- ノイズレス駆動: 電源は USB 充電器やモバイルバッテリーが使用できます。モバイルバッテリーを使うことで、商用電源からのノイズなどの影響を受けず、CAP−1004 を最高の状態で動作させることが出来ます。
- 長時間使用: 消費電流は 5V/250mA のため、10Ah のバッテリーで約 40 時間の使用が可能です。
Spec
| 最大出力 | 8V(1%歪) |
|---|---|
| 歪率(1KHz) | 4V:0.06% |
| S/N比 | -134db(GAIN 0db) |
| ゲイン | 0db(72db),-10db(66db),-20db(59db),-30db(51db) |
| 周波数特性 | 20Hz~50KHz |
| EQカーブ | RIAA,NAB,COLUMBIA,FFRR,AES,OLD RCA |
| EQ 誤差 | ±0.3dB |
| 寸法 | W130 x H45x D180mm |
| 重量 | 480g |
| 電源 | 5V250mA DC |
正確なフォノカーブ補正がもたらす音の整理感
CAP-1004の最大の特長は、RIAAに加えて複数のヒストリカル・フォノカーブに対応する点にある。実際に試聴すると、カーブ切り替えによる音の変化は明確で、帯域バランスが整うことで音像のフォーカスが自然に合ってくる。特にRIAA以前のレコードでは、低域の膨らみや高域の荒れが抑えられ、録音本来の姿が見えてくる印象だ。
高いS/Nと静かな背景
バッテリー駆動を前提とした設計により、ハムノイズや電源由来の雑音が極めて少ない。背景が深く静まり、微弱音や余韻が埋もれずに浮かび上がる。レコード再生で問題になりがちなノイズ感が抑えられ、古い盤でも音楽に集中しやすい再生環境が得られる。
ニュートラルで色付けのない音調
音色は特定の帯域を強調することなく、全体にニュートラル。いわゆる「フォノイコライザーの音」を感じさせず、カートリッジやトーンアームの個性がそのまま出てくるタイプだ。中域は自然で、ボーカルや弦楽器の質感に不自然な誇張がない。高域も滑らかで、刺激感が少ない。
音場表現と定位
正確なイコライジングと低ノイズ設計の効果により、音場は見通しが良く、楽器の位置関係が明確になる。奥行き方向の表現も自然で、オーケストラや室内楽では編成の整理が良く、演奏の重なりが混濁しにくい。音像が前に出過ぎず、落ち着いたステージ感を形成する。
マルチカーブ機ならではの楽しみ
CAP-1004は、単なる多機能フォノイコライザーではなく、レコード制作年代やレーベルごとの違いを聴き比べる楽しさを提供する機器でもある。カーブを切り替えることで音楽の表情が変わり、同じレコードでも新たな発見がある点は、専門誌でも繰り返し触れられている。
総評
CAP-1004は、正確なフォノカーブ補正、高いS/N、色付けのない再生を軸に、レコード本来の情報を丁寧に引き出すフォノイコライザーである。ヴィンテージ盤から現行盤まで幅広く対応し、フォノ再生を一段深く楽しみたいユーザーにとって、完成度の高い選択肢と言える。
バクーンプロダクツはよく分かっている。ヴィンテージのアナログディスクコレクターはコレクションのアナログディスクを、収録された当時のイコライザカーブで聴いてみたくなる。現実にはイコライザカーブを選べるようなフォノアンプは殆どないので、そんな機会もないだけに、それだけでもCAP-1004は"買い"だと思う。レコードジャケットにはどこにも収録形式など書かれていないので、そのレコードがどのイコライザカーブを使用しているのかは手探り状態が本当のところだが、それがまた愉しい。お気に入りの曲を聴きながら「このカーブはどうだろう?」「ほーこれだとこうなるのか。。」探求?が尽きない。透明度が極めて高く、ハリのある高品位なサウンド、ノイズも極めて少ない事も見逃せない。愉しい時間はあっという間に過ぎてゆく。
CPを追求したフォノイコライザーの傑作
まさにパンドラの箱を開けた気分。1960年代前半までのステレオ盤を所有しているなら間違いなく買いです。
50年代のモノラル盤はてき面に効果がありかつて録音の個性だと思い諦めていた音が見違えるほどよくなります。
但しそのEQカーブが本当にあっているかは不明な盤も多々あるので聴く側のセンスが問われる。その作業を楽とするか苦とするかは所有した人の力量と根気しだい。星4つとしたのは使用しているパーツなど作りがわりとちゃちいのと電源(5Vのモバイルバッテリー使用)とあるがACでもPCオーディオ用電源やノイズカットトランスを通した音が割と良く電源に左右されるため。音質はかつて聞いた中ではFMアコースティックのフォノイコの音質がよみがえった素晴らしい音質なのと130dbを超えるSN比なためMCポジションではgainポジションが細かく設定され全てのカートリッジに対応可能。トランスなど通さずとも好い音で聞けた。EQカーブ切り替え時のミュート機能やEQカーブごとの音量差も揃えており細部に気を配った素晴らしいフォノイコです。まさにパンドラの箱を開けた気分。1960年代前半までのステレオ盤を所有しているなら間違いなく買いです。









