オーグライン
シェルリード線 3組セット

金銀プラチナを使った合金のケーブルで有名なオーグラインのシェルリード線の3種類セットです。 お聴きする音楽やカートリッジに合わせて交換してお楽しみ頂けます。

"Compe"
「オーグライン」と「オーグライン+Pt」を使用し、全ての音楽をCompetitionに再生致します。

"Vocal"
「オーグライン+Pt」を2本使用し、プラチナの持つ中域の再現性に優れVocalに適しています。

"Classic"
「オーグライン」を2本使用し、オーグラインの持つ透明度、高解像度に優れ特にClassicの再生に適しています。

音質に大きな影響を与える絶縁材にはテフロンの中でも最も優れた特性を持つPTFEを使用し、接続端子には接地面積の広いパイプ形状の物を使用し、特殊メッキしてあります。

"Compe"
オケは迫力とスムーズさの中庸をいく表現が良い。弦はソフトで艶やか、管は力強く形が上がる。コーラスはやや音像が前に出て、明るく浸透力の高い鳴りっぷりを聴かせる。ジャズは明るく力強い伴奏に、少しだけメリハリを立てながらしっとりシルキーなボーカルが定位する。まさに"Classic"と"Vocal"の中庸を行く万能型のシェルリード線といえる。
"Vocal"
聴き始めた途端、とてつもない情報量なのにどこか「静」のイメージを湛えたサウンドに聴き惚れた。音像の輪郭線は完全に消滅し、そこには音楽のみが展開されるといった風情である。オケは少しだけ室内楽的な鳴り方になるが、まるでコンデンサー型のスピーカーで聴いているような弦の美しさ、オケの定位の自然さは、このワイヤーでなくては得られないキャラクターだ。コーラスは繊細でソフトタッチだが、やはり情報量はどこまでも多い。表現の細やかさ、エコーの消え際の美しさは比類がない。ジャズはしっとりとしたビロードの質感が特徴で、ボーカルはハスキーさを抑え、より大人っぽくシルキーに歌う。
"Classic"
ワイヤーを変えた途端、なんとも濃厚で色彩感あふれるサウンドに変身した。オケは大スケールで力がみなぎるように再現だ。弦は切れ味鋭く、管は高域に向かって切り込みを増すが、耳に刺さらないのが良い。コーラスは腹に力を入れて歌ってるような堂々たる表現だ。ハーモニーは美しく澄み、ホールの残響が輝きかしく伸びる。ジャズ系はボーカルがややハスキーさを増し、古金貨を思わせる上質の艶ぽさがなんともセクシーだ。バックの演奏もよく締まり、タイトだが図太く力強いサウンドが楽しめた。
裏技編
プラス側にボーカル、マイナス側にクラシックを用いるとバランスが良いという情報をもらったので、実験してみた。コーラスはしっとりと潤いを湛えた深いエコーの中に、コーラスみずみずしく、そして明るく響き渡る。ジャズは声のシルキーさを保ちながら伴奏に活気を加えるという見事なバランスだ。この裏技はコンペと同等の線材と言うことになるがちょっと音は違う。コンペがややクラシック寄りだとすると、こちらはややボーカル寄りである。これで4種類の音が選べることになったオーグラインのシェルリード線は、きっとあなたのアナログライフをより豊かなものにしてくれることだろう。
*analog誌