レコード再生の核心に、真空管という選択。
2系統のPHONO入力を備え、音の輪郭から繊細な余韻まで丁寧に描き出す真空管フォノイコライザー
真空管による高品位フォノイコライザー
AST-EQ50GZMgは、アストロ電子企画が手がけた真空管フォノイコライザーアンプです。12AX7を2本、12AU7を1本使用した回路構成により、アナログレコードが持つ音の厚みや質感、繊細な音楽表現を大切にした設計となっています。
増幅回路には、同社の新タイプ高音質・高能率回路を採用。3段目をカソードフォロワー構成とすることで、信号の取り出しと後段機器への伝送にも配慮しています。真空管による増幅段と出力段の構成を吟味した、本格的なフォノイコライザーです。
12AX7と12AU7による3段構成
高い増幅率を持つ12AX7と、出力段に適した電気的特性を持つ12AU7を組み合わせています。12AX7による増幅と、3段目カソードフォロワーによる出力側のインピーダンス低減を意図した構成です。
カソードフォロワーは電圧増幅を目的とせず、後段機器との接続条件に配慮できる回路方式です。フォノイコライザーとして必要な増幅性能と、信号伝送の安定性を両立させる設計思想がうかがえます。
2系統のPHONO入力を装備
背面にはPHONO1、PHONO2の2系統の入力端子を装備しています。入力切替スイッチも背面に配置されており、2台のアナログプレーヤーやトーンアームを接続し、使用する入力を選択できます。
出力はOUTPUT1の1系統。複雑な機能を増やすことなく、アナログ再生に必要な機能をまとめた構成です。複数のアナログソースを使用するシステムにも対応します。
AST-55PKトランスを採用
トランスにはAST-55PKを使用しています。真空管回路を支える電源部にも専用のトランスを配置し、安定した動作を重視した構成です。
真空管フォノイコライザーでは、微小信号を扱う増幅回路だけでなく、電源部の安定性や不要ノイズへの対策も重要です。本機は回路構成と電源部を含めて、アストロ電子企画らしい堅実な設計が施されています。
52Sアルミ合金シャシーと5mm厚フロントパネル
シャシーには52Sアルミ合金1.2mm厚を使用し、フロントパネルには5mm厚のアルミ材を採用しています。さらに、部品取付け中板にも52Sアルミ合金1.2mm厚を使用することで、内部部品を安定して保持する構造としています。
厚みのあるフロントパネルと、シンプルなアルミシャシーによる落ち着いた外観も特徴です。フロントには電源スイッチのみを配置し、入力切替は背面に集約。必要な機能を備えながら、余計な装飾を抑えた端正なデザインに仕上げられています。
外形寸法はW220 × D350 × H140mm、重量は約3.4kg。単体のフォノイコライザーとして扱いやすいサイズに、真空管3本と専用トランスを収めた構成です。

10Hz〜50kHzの広帯域設計
メーカー公表の周波数特性は10Hz〜50kHz。低域から高域まで余裕を持たせた設計で、アナログレコードに刻まれた音楽情報を自然に再現することを目指しています。
真空管の持つ豊かな音楽表現を活かしながら、音の輪郭や空間の見通しを損なわない再生を追求したフォノイコライザーです。
| 製品型番 | AST-EQ50GZMg |
|---|---|
| 形式 | 真空管フォノイコライザーアンプ |
| 使用真空管 | 12AX7 ×2、12AU7 ×1 |
| 使用トランス | AST-55PK |
| プリアンプ回路 | 新タイプ高音質・高能率回路 / 3段目カソードフォロワー式 |
| 周波数特性 | 10Hz〜50kHz(メーカー公表値) |
| 入力端子 | PHONO1、PHONO2(RCA / 2系統) |
| 入力切替 | 背面切替スイッチ |
| 出力端子 | OUTPUT1(RCA / 1系統) |
| フロントパネル | アルミ合金 5mm厚 |
| シャシー材質 | 52Sアルミ合金 1.2mm厚 |
| 部品取付け中板 | 52Sアルミ合金 1.2mm厚 |
| 外形寸法 | W220 × D350 × H140mm |
| 重量 | 約3.4kg |
| 電源 | AC100V |
| 保証 | メーカー保証なし |
設計から見る音質傾向
AST-EQ50GZMgは、12AX7による増幅回路と12AU7を用いたカソードフォロワー構成を特徴とする真空管フォノイコライザーです。真空管らしい音の厚みや滑らかさを期待できる一方、3段目カソードフォロワーによって出力側の負荷条件にも配慮した構成となっています。
12AX7は高い増幅率を持ち、フォノイコライザーに求められる微小信号の増幅に適した真空管です。12AU7との組み合わせにより、中域の密度感、音像の実在感、自然な余韻を重視した再生が期待できます。
また、フロントパネルに5mm厚のアルミ合金を使用し、内部には独立した部品取付け中板を備えるなど、筐体構造にも配慮されています。シンプルな外観ながら、増幅回路、電源部、筐体の各要素を丁寧にまとめた構成です。
PHONO入力を2系統備えているため、複数のプレーヤーやトーンアームを使い分けるアナログシステムにも適しています。回路設計と真空管の組み合わせを重視する方に向けた、アストロ電子企画のフォノイコライザーです。









