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内容を大幅に刷新した待望の新型モデル
音が良い真空管として定評のある"45"のサウンドを極限まで追求
Description
45 管の繊細な響きを極限まで追求。超高精度 Vishay 抵抗で実現する低ノイズサウンド
新型 A−08SSは、最高級300Bアンプに匹敵する音質を誇った旧型 A−08Sの特性を継承し、さらに使用部品の質を極限まで向上させたモデルチェンジ版です。45真空管の持つピュアなサウンドを、高能率型スピーカーと組み合わせて最高の音質で引き出すように設計されています。

無帰還回路と高剛性・低共振シャシー
- 基本回路構成: Western Electric 717Aドライバー管と 45真空管の出力段との構成による無帰還(Non-NFB)方式を採用。基本特性の良さを生かし、自然な音場と高い音の鮮度を得ています。
- 積層強化木シャシー: シャシーには、桜材の薄い単板にフェノール樹脂を含侵・高圧成形した積層強化木(コムプライト)を採用。絶縁体であるためアンプ内部の渦電流の影響を防ぎ、フェノール樹脂を凌ぐ高強度で真空管や部品の共振や鳴きを抑制し、高音質化に貢献しています。

最大の特徴:パーツの徹底的なアップグレード
- 高品質コンデンサーへの変更: 従来ケミカルコンデンサーを使用していた回路部分を、黒檀ケース入りの高品質フィルムコンデンサーに変更。音質が一層クリアで豊かになりました。

- 高精度抵抗器の採用: 抵抗器を大幅にアップグレード。全段の主要抵抗器に、抵抗誤差 0.1%、温度係数 5PPM の米国 Vishay 社製表面実装型薄膜抵抗を採用。従来の抵抗器(1%∼5%)を遥かに凌ぐ精度により、アンプの低ノイズ化が実現し、聴感上の残留ノイズが大幅に減少しました。

電源・トランス・端子へのこだわり
- カットコア型トランス: レギュレーションに優れたカットコアを使用した電源トランス、100μ 厚 Hi−B カットコアを使用した出力トランス、チョークコイルにまでカットコアを使用し、安定した躍動感あるサウンドを実現。
- フッ素樹脂絶縁: とりわけ出力トランスにはコイルの絶縁紙として誘電率の低いフッ素樹脂素材を使用し、音質向上を徹底しています。
- 高品質ソケット: 真空管ソケットにフッ素樹脂素材とリン青銅ピンを組み合わせた高品質な自社製ソケットを採用。

- 端子: 入力端子にクローム銅削り出しの最高級ピンジャックを採用。出力端子には純銅削り出し金メッキでテフロン絶縁の大型端子を採用し、8mm 径の極太ケーブルも接続可能です。

デザインとメンテナンス性
- 出力管の状態表示: メーター部分にスタイリッシュなフランジを取り付け、電流値を視覚的に確認可能。電流値が初期値の 60%∼70% になると出力管の交換時期となり、真空管の寿命を目で確認できます。
- アフリカ黒檀脚: 脚部にはオーボエやクラリネットにも使われる響きの美しいアフリカ黒檀材を削り出しで採用。強度と響きの良さをシャシーに直結させています。

Spec
| 形式 | 45シングルステレオパワーアンプ |
|---|---|
| 使用真空管 | 45(米国製ビンテージ品)2本、Western Erecriric製717A 2本、 80整流管 1本すべて標準付属 |
| 最大出力 | 2W+2W |
| 周波数特性 | 27Hz〜30kHz(1W出力時,+0, -3dB) |
| 残留ノイズ | 1.1mV |
| ゲイン | 18.6dB (0.7V入力時に2W出力) |
| 入力インピーダンス | 200kΩ |
| サイズ | 400(W)294(D)204(H)mm |
| 重量 | 14.3kg |
Review
新型A-08SSは、45シングルアンプの持つ本質的な魅力――透明度、スピード感、そして音の純度を、現代的な完成度で引き出したモデルとして紹介されている。
専門誌の試聴記では、まず音の立ち上がりの速さと、背景の静けさが強く印象に残ると述べられている。
専門誌の試聴記では、まず音の立ち上がりの速さと、背景の静けさが強く印象に残ると述べられている。
極めて高い透明度と情報の見通し
45管ならではの最大の特徴は、音の濁りのなさだ。
A-08SSでは、微小信号がマスクされることなく自然に立ち上がり、弱音から強音までの階調が非常に滑らかに描かれる。
弦楽器の擦過音やピアノのアタックは鋭すぎず、それでいて輪郭が曖昧にならない。音を「足す」方向ではなく、不要なものを徹底的に排した結果としての透明感が強調されている。
A-08SSでは、微小信号がマスクされることなく自然に立ち上がり、弱音から強音までの階調が非常に滑らかに描かれる。
弦楽器の擦過音やピアノのアタックは鋭すぎず、それでいて輪郭が曖昧にならない。音を「足す」方向ではなく、不要なものを徹底的に排した結果としての透明感が強調されている。
中域の純度と音像のリアリティ
中域は45管特有の清澄さが際立ち、ボーカルは過度に前へ出ることなく、自然な距離感で定位する。声の抑揚や息遣いが誇張されずに伝わり、録音の良し悪しがそのまま表に出る点は、専門誌でも「正直な再生」と表現されている。音像は小さくならず、密度を保ったまま空間に立体的に浮かび上がる。
低域表現と全体のバランス
出力の小さな45シングルでありながら、低域は量感に頼らず、締まりとスピード感を重視した再生傾向だ。重低音を誇示するタイプではないが、ベースラインの動きやリズムの芯が明確で、音楽の推進力が失われない。帯域バランスは非常に整っており、どこか一部が強調されることはない。
音場と長時間試聴での印象
音場は横方向に誇張せず、前後方向の奥行き表現に優れる。
各楽器の位置関係が自然で、録音空間の空気感が素直に再現されるため、長時間聴いても疲労感が少ないという記述が多い。静かな背景に音が浮かぶ感覚は、45管アンプならではの美点として繰り返し触れられている。
各楽器の位置関係が自然で、録音空間の空気感が素直に再現されるため、長時間聴いても疲労感が少ないという記述が多い。静かな背景に音が浮かぶ感覚は、45管アンプならではの美点として繰り返し触れられている。
総評
新型A-08SSは、45シングルアンプの魅力である透明度、スピード、音の純度を徹底して磨き上げた一台である。派手さや力感を求めるアンプではないが、能率の良いスピーカーとの組み合わせでは、音楽の細部と構造を深く味わうことができる。「音楽を静かに、正確に、そして深く聴きたい」リスナーに向けた、完成度の高い45アンプとして位置づけられている。









