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※メーカー受注状況により納期が遅れる場合がございます。
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オールドレコードを自在に操る
古いイコライザカーブを手中に収める
Description
EQA-5640mk4は、ヴィンテージのアナログディスクをより正しく再生出来る事を可能にしたフォノイコライザーアンプです。1950年代までのレコードは現在の標準イコライザカーブであるRIAAカーブ以外にも様々なイコライザカーブが混在していました。各レコード会社のマスター・テープ制作時の基準はそれぞれ有り、録音年代やレコード会社によって独自のイコライザカーブが設定していました。現在は全米レコード協会=RIAAがイコライザカーブを統一しています。市販されているほとんどのフォノイコライザーアンプも当然RIAA対応のみですので、1950年代半ば以前の古いレコードを聴くときは全然違う設定で聴いてることになります。EQA-5640mk4は現在標準のRIAAと代表的な古いイコライザカーブのNAB, COLUMBIA, FFRR, AES, OLD RCAの6種類のカーブを搭載したイコライザーアンプです。それら6種類のイコライザカーブを使い分けることによって最新のレコードから所蔵のヴィンテージ・ディスクを本来のサウンドで愉しみ頂けます。
イコライザカーブ切り替え時には1KHzのゲインがEQを切り替えても変動が0.3dB以内になるように設計していますので、カーブを切り替えて音の変化を確かめるときに便利です。ミュートにする事で、各セレクターの切り替え、カートリッジの交換や針先の掃除などではノイズの発生を抑えることが出来ます。また、パワーアンプ接続でのループノイズもありません。
低雑音、高解像度
EQA-5640MK4は、新世代SATRI(サトリ)回路のHBK(I)(ヒビキ)-ICとHBFBCを採用する事でS/N比が良く、雑音も歪みもほとんどない再生が可能です。MM, MCカートリッジの切り替えに加え、イコライザーのゲインをカートリッジの出力電圧に合わせて6段階に細かく設定する事でクリップをしない最適なポジションを得る事が出来ます。出力電圧が極小のMCカートリッジはHIGH1を、出力電圧が10mVを超えるような大出力MMカートリッジにはLOW2を使用します。
また、出力回路には従来の電圧出力と電流出力SATRI-LINKが搭載されています。そのため、出力インピーダンスは数10Mオームとなり、接続される同社プリアンプや、パワーアンプとの間が絶縁されることにより、ケーブルを長くのばしても誘導ノイズを拾うことがありませんので高次元のアナログレコードの再生を可能としました。
電源はアナログ電源により、シールドケース入りの高品質大容量トロイダルトランスを使用、全て表面実装部品する事で、中域に厚みのある色付けのないダイレクトな音を奏でます。サイズはSCA-7511mk4と同じ、コンパクトアンプサイズです。
Spec
入力 |
1系統、MM, MCカートリッジをスイッチにて切り替え |
---|---|
出力 | 電圧出力1、SATRI-LINK出力1(同時に使用可能) |
EQカーブ | RIAA, NAB, COLUMBIA, FFRR, AES, OLD RCA |
ゲイン | HIGH1, HIGH2, MID1, MID2, LOW1, LOW2 |
周波数特性 | 20Hz~50kHz |
最大出力 | 8V(1%歪) |
歪率(1KHZ) | 4V: 0.06% |
S/N比 | -135dB(HIGH1) |
EQ誤差 | ±0.3dB |
寸法 | 70mm(H) x 236mm(W) x 293mm(D) |
Review
マルチカーブ・フォノイコライザーといえば先般CAPシリーズのCAP-1004があるが、EQA-5640MK4はマルチEQカーブ対応に伴い、基本の内部構成をMK3時代のSATRI-ICからCAP1004とほぼ同じ新開発の回路への変更は、実質的なグレードダウンになってしまうようなので、少し残念ではあるが(そもそも比較対象のバクーンの音が驚きの高次元なので音質の心配はそれ程でもないけども)。それよりも1960年代以前のヴィンテージのレコードを中心に聴いている人であれば、レコードのイコライザカーブに合わせて本来の音を聴ける事は、カーブのズレた状態の音で聴くよりも遥かにメリットがあるだろう。トロイダルトランスのアナログ電源で電圧の安定化とCAP1004よりも中域を中心に厚みというかリッチな感じになっている印象。ゲインを6段階に細かく設定できるようになっているのは、最近の高出力のカートリッジに対応した形だ。MK3では、やたら壊れて不評だったMUTEのリレーをしっかり対策済みなのは当然かと。。肝心のマルチカーブの機能は、古い時代は、レコード会社や録音された時代によってコロコロとイコライザカーブは違ったり、収録形式が記載されていない物もあるので、レコードによっては一筋縄ではないが、合致した時は驚くほど音が変わる様は感涙もので、その喜びもひとしおだ。また1953~54年頃にRIAAに統一されているはずなのにDECCAは1960年代もFFRRを採用していたり、他のレコーど会社もRIAA採用後も以前使用していたイコライザカーブの方が音の伸びが全然良かったりして面白い。これは所蔵の古いアナログ盤の新たな探求へといざなってくれる最高のアイテムになろう。