Markaudio最大口径Alpair11MSのMAOP処理モデル
8インチメタルコーンフルレンジの新たな境地
MAOP_11MSは、Markaudioのダンパーレスユニットとして最大口径を誇るAlpair11MSをベースに、独自のMAOP処理を施した最新モデルです。もともと繊細な表現力を持つダンパーレス設計に加え、MAOP特有の優れたダンピング特性が融合し、非常にスムーズで音楽的なサウンドを実現しました。
純銅レクタングルワイヤー採用 – 極限まで追求された音響設計
本機には、Rectangle Pure Copper Wire(純銅平角ワイヤー)を採用した専用設計のボイスコイルを搭載。高性能レーシングエンジンのように徹底した軽量化が図られています。このコイルの特長として、同じ磁力に対して数十パーセントの軽量化が可能であり、線形抵抗の低減、自己共振の抑制など、音質向上に直結するメリットが多数あります。
さらに、ユニットの構造にもこだわり、グラスファイバーとABS樹脂の混合シャシーを採用。マグネット部分にはラバーカバーを施し、共振音の影響を最小限に抑えています。
見過ごされがちな背面の流体設計にも徹底対応
エンクロージャーの設計には多くの理論が取り入れられていますが、スピーカーユニット自体の背面の流体特性は軽視されがちです。MAOP_11MSでは、この点にも着目し、流体力学に基づいた設計を採用。ユニットのポテンシャルを最大限に引き出し、驚くほど自然で透明感のある音を提供します。
オーディオイベントで高評価を獲得
本機のプロトタイプは、日本国内のオーディオイベントで試聴機として公開され、熱心なリスナーから高い評価を得ました。従来のAlpair11MSが持つ繊細な表現力に、MAOPならではの制動力が加わったことで、スムーズかつ豊かな音楽再生を実現。フルレンジドライバーの可能性をさらに広げるモデルとして、多くの関心を集めています。
MAOP – 強電界酸化結晶化処理
MAOP(Micro-Arc Oxidation Process)は、アルミマグネシウム合金製のコーン表面に施される特別な酸化結晶化処理です。このプロセスでは、700Vの高電圧をかけたアルカリ電解槽の溶液中で長時間にわたり酸化を進行させ、コーン表面に無数の微細な結晶構造を形成します。この処理を施すことで、コーン表面は光沢を抑えた独特の結晶構造へと変化。無数の微細な気泡を含んだ結晶体が形成され、音響特性に大きな影響を与えます。
MAOPは単なるコーティングではなく、コーン自体を変化させる処理です。そのため、コーンの質量増加はわずか0.4%未満に抑えられ、一般的なコーティングと比較して圧倒的に軽量な仕上がりとなります。スポンジのように見える無数の結晶体と微細な空気穴が確認できます。この精密な構造が、メタルの剛性を保ちながら、振動エネルギーを適度に分散・吸収し、まるでパルプ振動板のようなダンピング効果を生み出します。その結果、極めて平坦な周波数特性と、静かで透明感のある音質が実現されます。
SPユニット | MAOP_11MS |
---|---|
最大入力 | 35W (Nom) |
出力音圧レベル | 89.0dB /1w@1m |
定格インピーダンス | 6.8Ω |
Mms | 10.1g |
Xmax(1way) | 8.0mm(1way) |
寸法 | 172 x 80.2mm |
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