音楽の奥行きまで見通す、新世代Argon
新設計チタニウムトゥイーター、クロスオーバー、パッシブラジエーターで55kHz再生を実現
Amphionスピーカーの大きな特徴は、独自の第5世代U/D/Dウェーブガイドにあります。ツイーター前面の大きなウェーブガイドが高域の広がりを整え、ウーファーとのつながりを自然にすることで、広いスイートスポットと安定した音場を実現します。

すべてのスピーカーはフィンランドでハンドメイドされ、精密な音響設計と丁寧な仕上げによって高い完成度を追求しています。Amphionは家庭用Hi-Fiだけでなく、プロフェッショナルの音楽制作現場で使われるスタジオモニターとしても知られ、正確な音像表現と自然な空間描写で評価されています。

北欧らしい端正なデザイン、部屋に馴染みやすい設置性、そして音楽を見通しよく描く透明感。Amphionは、日本ではまだ広く知られていない存在ながら、スピーカーに求める本質を静かに高い完成度で満たしてくれるブランドです。
プロダクト・コンセプト
Amphion Argon3Xは、Argon3Sの自然な音像表現と扱いやすいサイズ感を受け継ぎながら、新世代X-Seriesとして解像度、帯域、空間表現をさらに高めたブックシェルフスピーカーです。
上位機Krypton3Xで導入された思想を受け継ぐ新設計チタニウムトゥイーターと、見直されたクロスオーバーにより、高域の伸び、微細なニュアンス、音の消え際、ドライバー間の一体感が向上しています。Argon3Sが完成度の高い定番機だとすれば、Argon3Xはその表現力をさらに磨き込んだ上位モデルです。

音を派手に強調するのではなく、録音の中にある情報をより深く、より静かに見通せるようにする。Argon3Xの進化は、単なるスペックアップではなく、音楽の奥行きや演奏のニュアンスをより自然に引き出すためのものです。
Argon3Sの魅力を、さらに精密に
Argon3Xは、Argon3Sと同じサイズ感を保ちながら、音場の奥行き、定位の明確さ、余韻の再現性を一段引き上げています。スピーカー間に浮かぶボーカルの位置、楽器同士の距離感、録音空間の空気がより見えやすくなり、音楽の構造を自然に把握できます。
特に、アコースティック楽器やボーカル、室内楽、ジャズ、ライブ録音では、音の立ち上がりと消え際の表現に違いが出ます。細かな情報を前に出しすぎるのではなく、演奏の流れの中で自然に浮かび上がらせる点がArgon3Xの魅力です。
新設計チタニウムトゥイーターによる55kHzまでの高域再生
Argon3Xでは、新設計の1インチ・チタニウムトゥイーターを採用しています。高域は55kHzまで拡張され、シンバルの倍音、弦の擦過音、ボーカルの息づかい、ホールの残響など、音楽の細かな表情をより繊細に描きます。
高域が伸びているからといって、明るさや刺激感だけで聴かせるスピーカーではありません。むしろ、音の輪郭、空間の余白、余韻の階調を丁寧に見せる方向の進化です。音場は広く、定位は明確で、スピーカーの存在を意識させにくい自然なステージを作ります。
改良クロスオーバーによる一体感
クロスオーバー周波数は1,600Hz。トゥイーターと6.5インチ・アルミニウムウーファーのつながりを重視し、声や楽器の重要な帯域を滑らかに再生します。

Argon3Xでは、クロスオーバーの見直しにより、ドライバー同士のバランスと一体感がさらに高められています。各楽器の輪郭は明確でありながら、音楽全体がばらばらに分解されることはありません。ボーカルは自然に前へ出て、楽器は適切な距離を保ち、録音空間の奥行きも見通しやすくなっています。
第5世代ウェーブガイドと自然な音場形成
Amphion独自のウェーブガイドは、トゥイーターの放射特性を整え、ウーファーとのつながりを自然にするための重要な技術です。Argon3Xでは低いクロスオーバーポイントと組み合わせることで、音のまとまり、定位、リスニングエリアの広さを両立しています。

スピーカーの真正面だけでなく、リビングで少し位置を変えて聴くような場面でも音像が崩れにくく、音楽も映画も自然なバランスで楽しめます。正確でありながら神経質になりすぎない、Amphionらしい扱いやすさがここにあります。
ブックシェルフ型を超える低域の質感
Argon3Xは、6.5インチ・アルミニウムウーファーとリアマウントのパッシブラジエーターにより、ブックシェルフ型でありながら深く制動された低域を再生します。低域は量感で押すのではなく、ピッチ、スピード、輪郭を正確に描く方向です。

ベースラインは曖昧にならず、キックドラムは遅れず、ピアノやチェロの低音も中域を濁らせません。音楽の土台を安定させながら、Argon3Xの持つ高い解像度と透明感を損なわないバランスに仕上げられています。
アンプの質を素直に反映するスピーカー
Argon3Xは推奨アンプ出力が50〜250Wと広く、組み合わせるアンプの質を素直に反映します。高出力アンプだけが必要という意味ではなく、音の制動力、静けさ、音場表現に優れたアンプと組み合わせることで、より高い完成度を引き出せるモデルです。
真空管アンプで自然な中域を楽しむことも、トランジスターアンプでスピードと制動力を高めることも可能です。ただし、Argon3Xは録音や機器の個性を比較的正直に出すため、組み合わせによって表情が変わりやすいスピーカーでもあります。
Argon3SとArgon3Xの選び分け
Argon3Sは、Amphionらしい自然な音場、明瞭な中域、扱いやすい低域をバランスよく備えた定番モデルです。一方、Argon3Xは、その方向性をさらに高解像度、ワイドレンジ、精密な空間表現へ引き上げたモデルです。
音楽を自然に、長く楽しみたい方にはArgon3S。より細かなニュアンス、余韻、録音空間の奥行きまで見通したい方にはArgon3Xが向いています。設置性は同等ながら、表現力の上限をより高く求める場合、Argon3Xは非常に魅力的な選択肢です。
| 形式 | 2ウェイ・パッシブラジエーター型 |
|---|---|
| ツイーター | 1インチ チタンドームツイーター 新世代仕様 |
| ウーファー | 6.5インチ アルミニウムウーファー |
| クロスオーバー周波数 | 1,600Hz |
| インピーダンス | 8Ω |
| 能率 | 87dB |
| 周波数特性 | 38Hz〜55kHz / -6dB |
| 推奨アンプ出力 | 50〜250W |
| 寸法 | 380mm(H) × 190mm(W) × 305mm(D) |
| グリッド突出 | 約10mm |
| 端子部奥行 | 約39mm加算 |
| 重量 | 10kg |
| 生産国 | フィンランド |
海外レビューに見る評価
Argon3Xは、英国のオーディオ誌 hi-fi+ において、Argon3Sの後継となる新世代ブックシェルフスピーカーとしてレビューされています。同レビューでは、Argon3Sがすでに価格帯の基準機と呼べる完成度を持っていたとしたうえで、Argon3Xはそこからさらに大きく進化したモデルとして評価されています。
技術面で特に注目されているのは、新設計チタニウムトゥイーターと大幅に見直されたクロスオーバーです。Argon3Xの高域特性は、従来のArgon3Sの25kHzから55kHzへと拡張され、より広い帯域で余韻、倍音、空間の気配を描き出します。また、シリーズ・クロスオーバー構成により、ドライバー同士のつながり、音のまとまり、アンプから見た負荷の安定性にも配慮されています。
音質面では、音場の奥行きと立体的な定位表現が高く評価されています。レビューでは、オーケストラの各パートの動きや、複雑な楽曲構造を見通しよく整理する能力に触れられており、単なる高解像度スピーカーではなく、音楽の構造や演奏の意図を自然に伝えるスピーカーとして紹介されています。
低域についても、リアに搭載された6.5インチ・アルミニウム・パッシブラジエーターにより、バスレフ型とは異なる制動の効いた再生を実現しています。低音を過度に膨らませるのではなく、輪郭、タイミング、質感を整えながら、壁際設置にも対応しやすい点がAmphionらしい設計です。
hi-fi+では、Argon3Xは大型スピーカーのような絶対的なスケールや質量感を狙うモデルではないものの、それ以外の要素では非常に高い完成度を持つと評価されています。ブックシェルフ型の設置性を保ちながら、解像度、音場、音楽の見通しを一段高めた、Argonシリーズの中でも非常に完成度の高い上位モデルです。









